チューニングが合わないのはなぜ?吹奏楽の音程がズレる原因と直し方
チューナーとにらめっこしているのに、針がなかなか真ん中に来ない。合ったと思ったら、合奏の途中でまたズレている。チューニングが合わない原因は、大きく「温度」「楽器」「吹き方」の3つです。この記事では、原因ごとの直し方と、合わせ方のコツをご紹介します。
まず確認:チューナーの基準ピッチは合っていますか?

原因を探す前に、チューナーの基準ピッチ設定を確認してください。日本の吹奏楽はA=442Hzで合わせるのが主流です。チューナーが440Hzのままだと、自分だけ低い基準で合わせることになり、周りと音程が合いません。
そもそもなぜ442Hzなのか、440Hzと何が違うのかは、こちらの記事で詳しく解説しています。
原因1: 温度。管楽器は冷えると音程が下がります
管楽器の音程は温度に大きく左右されます。楽器が冷えていると音程は下がり、温まると上がります。寒い部屋で合わせた音程は、楽器が温まってくると変わってしまうのです。
対策はシンプルで、吹く前に楽器を温めることです。音を出さずに温かい息を通すだけでも効果があります。冬場の練習やホールでは特に意識してみてください。逆に夏の暑い場所では音程が上がりやすいことも覚えておくと慌てません。
原因2: 楽器。調整不足でも音程は狂います

チューニング管の抜き差しが固い、スライドやコルクが傷んでいる、タンポがきちんと塞がっていない。こうした楽器側の問題でも音程は不安定になります。
特に、長いあいだ調整に出していない楽器は、音程のツボが定まらないことがあります。きれいに見える楽器でも中身は少しずつ変化しているので、音程に悩んだら一度楽器店で見てもらうのもひとつの手です。楽器の寿命やメンテナンスについては、リペアマンが語ったこちらの記事も参考になります。
原因3: 吹き方。その日の体でも音程は変わります
- アンブシュアの締めすぎ。口を締めすぎると音程は高くなりがちです
- 息のスピード不足。息が弱いと音程はぶら下がりやすくなります
- 疲れ。練習の後半は口の周りが疲れて、音程が下がってくることがあります
チューニングのときだけきれいに合わせても、曲の中で同じ吹き方ができなければ意味がありません。普段の基礎練習と同じ息、同じアンブシュアで合わせるのがポイントです。
合わせるコツは「耳7割、チューナー3割」
チューナーの針だけを見て合わせると、耳が育ちません。おすすめは、まず基準の音をよく聴いて、自分の音を重ねて、ウネリ(音のぶつかり)が消える場所を耳で探すこと。チューナーは答え合わせに使います。
ロングトーンのときにチューナーを置いておくと、自分がどの音で高くなりやすいか、低くなりやすいかの癖が分かります。癖を知っていれば、合奏中に自分で直せるようになります。
よくある質問
毎回同じ音だけ音程が悪くなります
楽器の構造上、音程に癖のある音はどの楽器にもあります。替え指で補正できる場合もあるので、パートの先輩や指導者に聞いてみてください。あまりにひどい場合は楽器の調整不足の可能性もあります。
442Hzと440Hzは何が違うのですか?
チューニングの基準になるラの音の高さの違いです。日本の吹奏楽では442Hzが主流です。詳しくは上で紹介した442Hzの記事をご覧ください。
スマホのチューナーアプリでも大丈夫ですか?
個人練習なら十分使えます。ただしスマホのマイク性能や周りの騒音で表示がブレることもあるので、本番前の大事な場面ではチューナー本体があると安心です。
チューニングは「合わせて終わり」ではなく、曲の中で合い続けることがゴールです。耳を使う習慣をつけて、合奏がもっと気持ちよくなるチューニングを目指しましょう!

