シンバルで焼肉する人は実在するのか?吹奏楽“ないない”を本気で考えた【スイラボ#1】
吹奏楽の世界には、語り尽くされた「あるある」がたくさんあります。リードが折れて絶望する、コンクール前になると指揮者の人格が変わる……。どれも深くうなずけますが、もう新鮮さはありません。そこでスイラボの記念すべき第1回が挑んだのは、その真逆。「ありそうで、絶対にいない」吹奏楽部員を考える“ないない”企画です。
「あるある」が共感の遊びなら、「ないない」は想像力の遊び。しかもこの回には、ひとつ大事なルールが用意されていました。まずは動画でどうぞ。
登場するのはこの3人。自己紹介から、さっそく雲行きがあやしくなります。











ルールはシンプルですが、これがなかなか奥深いのです。「宇宙で吹いている人」のような完全な空想は、そもそも“いない”ので面白くない。狙うべきは、ギリギリどこかに実在していそうな、絶妙なライン。あるあるよりむしろ、その人の吹奏楽観が問われます。では、3人の“ないない”を順に見ていきましょう。
①暴走族なのにフルート。早朝限定のレディース総長
トップバッターは金ちゃん。暴走族の総長といえば、特攻服に金属バットが定番です。その物騒なイメージを、いちばん優雅な楽器・フルートで上書きしてみせる、という発想でした。






盛り上がったものの、実際に検索してみると、それらしき人物は見当たりませんでした。考えてみれば当然かもしれません。仮にこういう“濃い”人が本当にいたとしても、わざわざSNSや書籍で発信するタイプではないでしょう。記録に残らないから、いても“いないことになる”。「いそうでいない」という意味では、企画的にはきれいな成功例でした。
②シンバルで焼肉する人は…まさかの実在&腹痛
続いてはスナミート。打楽器奏者らしい(?)発想で飛び出したのが、「シンバルで焼肉」でした。たしかにシンバルは、金属製で大きくて、ほどよく丸い。鉄板の代わりになりそうな形ではあります。本人いわく「網を買うより安いし、何度も使える」とのことで、妙に説得力のある経済合理性まで添えてきました。





さて、ここでこの企画のキモ、検索タイムです。「シンバル 焼肉」で本当に検索してみると——。








まさかの実在、おまけに腹痛の実体験つき。「いたらドボン」のルールどおり、スナミートは記念すべき第1回で、自ら罰ゲームを引き当てました。念のため真面目に補足すると、シンバルは数万円する立派な楽器です。熱や脂で変形・変色すれば音が変わってしまうので、焼肉には絶対に使わないであげてください。そしてお腹も壊します。
③双子で“タッチ”みたいな吹奏楽部
最後は服部さん。双子の兄弟がいて、弟が吹奏楽部の中心人物。ある日その弟が事故で亡くなり、残された兄が遺志を継いでコンクールを目指す——という、やけに具体的な設定が出てきました。




そう、あだち充さんの名作『タッチ』の吹奏楽版です。野球を吹奏楽に置き換えただけ、と言われればそれまでですが、「全国に1組くらいは、本当にいそう」という絶妙なライン。検索結果は決め手に欠け、ロマンだけが静かに残りました。
まとめ|“ないない”は、吹奏楽愛の裏返し
記念すべき第1回は、ゆるさ全開のスタートとなりました。けれど「いない人」を真剣に考えるほど、3人がこれまでどれだけ吹奏楽の現場を見てきたかが、にじみ出てくる。これがこの企画の、地味に面白いところです。
結論。シンバルで焼肉する人は、実在します(そしてお腹を壊します。みんなはやめようね)。スイラボはこんな調子で、どうでもいいことを全力で語っていく番組です。次回は「無人島に楽器を持っていくなら?」。よければ動画と一緒に、次回もどうぞ。
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