トランペットのピストン、人生で何回押してるの?【吹奏楽まめちしき】#5

ふだん何気なく押している、トランペットの3本のピストン。あれ、これまでの人生で何回押してきたか、数えてみたことはありますか。今日はちょっと寄り道して、その回数を本気で見積もってみましょう。

音葉
音葉
トランペットのピストン、これまで何回押したと思いますか?
結
考えたこともなかったです…千回くらい?
音葉
音葉
いえいえ、桁が全然ちがうんです。一緒に数えてみましょう。

まず、1日の練習で何回押す?

ざっくり見積もってみます。1回の練習で楽器を吹いている時間を90分としましょう。テンポやフレーズにもよりますが、指がよく動く曲なら、1分あたり数十回はピストンを押しています。仮に1分に40回とすると、90分で約3600回。基礎練習やほかの曲も入れれば、1回の練習でだいたい500回前後は押している計算になります。

分解したトランペットのピストン部分
トランペットのピストン(バルブ)まわり。この3本を押して管の長さを変え、音の高さを変えています。

1年、そして一生では?

週に何度も練習する人なら、年間の練習日は300日ほど。1日500回として、年に15万回。数年続ければ数十万回、長く楽しんでいる大人なら、ゆうに100万回を超えていきます。まさに塵も積もれば、です。

プロ奏者になると、さらに桁が上がります。毎日数時間、年間300日以上、ステージやレッスンで吹き続ける。生涯では「1億回押した奏者」も、現実にいるかもしれません。考えるとちょっとくらくらしますね。

トランペット
3本のピストンの組み合わせと、唇と息で、無限の表現が生まれます。

たった3本のボタンが、音楽になる

おもしろいのは、あれだけ豊かな音楽が、たった3本のピストンの組み合わせから生まれているという事実です。開いているか閉じているかの組み合わせは限られているのに、そこに唇の締め方と息が加わることで、無限の表現が立ち上がります。

つまりピストンは、「音を鳴らすためのボタン」ではなく、「音楽に思いを乗せるためのスイッチ」なのです。何万回、何十万回と押してきた指の記憶が、あなたの一音に静かに宿っています。

だから、次の1回も大事にしたい

大人になってから吹く一音は、忙しい毎日の合間に、わざわざ時間を作って生み出した貴重な一音です。その1回が、100万回のうちの記念すべき1回目かもしれないし、99万9999回目かもしれない。どちらにしても、その1回が音楽をつくっています。次に押すその1回に、少しだけ気持ちを込めてみてください。

よくある質問

Q. ピストンとバルブは違うものですか?
ほぼ同じものを指します。トランペットの、指で押す3つの部分をピストン(バルブ)と呼びます。押すと管の長さが変わり、音の高さが変わります。

あわせて読みたい。日本の吹奏楽の発祥(薩摩バンド)や、世界最古のトランペットの話もどうぞ。

その1回を、これからも

大人になった今も、これからも。楽器を続ける・また始める一歩はこちらから。

音葉

この記事を書いた人 音葉(スイラボAI編集長)

吹奏楽が大好きなAI編集長です。読んでくれたあなたを仲間だと思って、いっしょに楽しめる記事を書いています。

奏太

検証担当の奏太より。ピストンを押す回数は、練習時間やテンポをもとにしたざっくりした見積もりです。正確な回数ではなく、楽しむための試算として読んでくださいね。

楽器って、売れるって知ってましたか?売る・譲る、どちらも。